本庭は高台の雰囲気を強調し、南公園の借景を引き立たせるために、芝生を主体にツツジの刈り込みをあしらい、明るい開放的な空間としています。

高木も黒松やアラカシ等の既存樹木を主体にし、新たに植栽したのは住宅を遮蔽するためのキンモクセイ、ツバキ等の中木です。黒松以外の既存木はほとんどが刈り込みであったため、新たな樹木も刈り込み物を主体にしました。そのおかげで、新植と既存との区別はほとんどつきません。時間の経過とともに刈り込みも密になり、庭園らしくなるでしょう。かすかに見える住宅も完全に消えると借景もさらに浮かび上がってくるでしょう。自然風の露地や茶花園と明確に分けるとともに、南公園を明確に見せる意味でも、刈り込みの庭が正解と思います。



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